目次
- 1 ギターの歴史を知ろう!
- 2 音楽の起源
- 3 古代ギリシャ ピタゴラスによる音階の発見
- 4 ギターの起源
- 5 ウードの登場【古代】
- 6 リュートの登場【中世 (~1400年頃)】
- 7 リュートの発展【ルネサンス期(1400年頃~)】
- 8 ビウエラの登場【ルネサンス期(1400年頃~)】
- 9 ギターの登場【16世紀 ルネサンス期(1500年頃〜)】
- 10 バロックギターの登場【17世紀 バロック期(1600年頃~1750年頃)】
- 11 リュートの衰退【18世紀 (1750年頃〜)】
- 12 ギターラの登場
- 13 クラシック・ギターの登場【19世紀 (1800年頃〜)】
- 14 クラシック・ギターの完成【19世紀後半】
- 15 アコースティック・ギター(スチール弦)(フォーク・ギター)の登場【19世紀 (1833年)】
- 16 エレクトリック・ギターの発明【20世紀 (1920年頃)】
- 17 ギター上達の近道!専属インストラクターから習ってみよう!
ギターの歴史を知ろう!
ギターは世界中で多くの人々に手軽に愛されている楽器ですが、これまでどのような歴史を辿ってきたのでしょうか?
また、どのように進化してきたのでしょう?
ここではギターの歴史について解説していきます。
音楽の起源
音楽は、人類が文明を形成するようになった約40,000年前から存在していたと考えられています。
しかし、その時代の音楽は口伝によって伝えられていたため、正確な情報はわかっていません。
最初期の楽器としては、骨や石を使った打楽器や、植物の茎を吹いた笛がありました。
このような楽器は、古代エジプト、メソポタミア、インダス文明、中国などの文明でも使用されていました。
古代ギリシャ ピタゴラスによる音階の発見
ピタゴラスは紀元前6世紀に生きた古代ギリシャの哲学者、数学者、科学者であり、彼が音階を発見したとされる物理学的な発見は、彼が数学的な観点から音の原理を研究した結果でした。
ピタゴラスは、弦楽器の音の高さや音階を調べるために実験を行い、音階における各音の周波数の比を発見しました。彼は、弦が振動する長さの比率によって音高が決まることを発見し、これが音階における音程の関係に影響を与えることを理解しました。
ピタゴラスは、音階における各音の周波数の比率を表すために、数字の比率を使用しました。たとえば、彼は最初の音(基本周波数)を1とし、次の高い音の周波数が2になるように弦の長さを調整し、次の音の周波数が3になるように再度弦を調整しました。このように、彼は純正律と呼ばれる音階を発見し、これは多くの古代文化において音楽を演奏するための基本的な原則となりました。
このようにして、ピタゴラスは数学的な原理を用いて音階を発見し、音楽理論の基礎を築きました。彼の発見は、後の数学や物理学、音楽理論の発展にも大きな影響を与えました。
ギターの起源
ギターの起源は古代にまで遡ることができますが、古代エジプトの、紀元前3000年頃に描かれた絵に、ギターによく似た撥弦楽器がすでに描かれているといいます。すでにこの時代にギターの祖先となる楽器が誕生していたのかもしれません。
また、ギターの祖先を辿っていくと、狩猟の道具、弓に行き着くとも言われています。
大昔、狩りの成功の祈願や、お祝いの時に、弦をはじいて、音を出していたと思われます。
そしてより大きな音を出す為に、ひょうたん、ココナッツ、亀の甲羅、頭蓋骨など、共鳴箱が付けられるようになり、独立した楽器として発
展していきました。
比較的ギターに近い形の登場となると、リュートの時代まで待つことになります。
ウードの登場
【古代】
やがてアラビアでウードと呼ばれる楽器が誕生しました。玉子を半分に割ったような共鳴胴を持ち、ネックが存在し、5本または6本の弦が張られています。フレットは無く、弦はガット(羊の腸)が使われていました。
このウードはユーラシア大陸を西へ東へと広まっていきました。
東へ東へ伝わり、それは中国でピパという楽器になり、奈良時代に日本に伝わり、琵琶となりました。
リュートの登場
【中世 (~1400年頃)】
14世紀あたり、ウードはアラビアからヨーロッパへと伝わり、リュートと呼ばれるようになりました。
十字軍によって伝えられたとか、アラビアの商人がヨーロッパに持ち込んだとか諸説あります。
ボディはマンドリンのようにバックがラウンドしており、ネックにガットを巻き付ける形でフレットもありました。リュートは次第に5コース、6コースと弦が増えていきボディも大きくなっていきました。
リュートは、中世ヨーロッパで発展し、主に11〜14の弦を持っていました。現代のギターに似た形状をしていました。
リュートの発展
【ルネサンス期(1400年頃~)】
リュートはルネサンス期に最も人気がありました。「楽器の王(女王)」とさえ呼ばれるほどでした。
中世ヨーロッパでは、リュートは主に王侯貴族や宮廷音楽家たちによって演奏されました。
ビウエラの登場
【ルネサンス期(1400年頃~)】
リュートは15世紀頃からは、新しい形状や演奏技術が発展しました。
また、15世紀になるとビウエラという楽器も登場しました。
フラットなトップとバックで、フレットがあり、ボディ中央にくびれを持つ現在のギターの形に似た復弦6コース12弦の弦楽器です。
ギターの起源をこのビウエラとする説もあります。バイオリンもこの頃から登場します。
ギターの登場
【16世紀 ルネサンス期(1500年頃〜)】
この頃、ギターという名前が登場します。ビウエラを小型化したような復弦4コース8弦で、大衆用の唄伴奏楽器として広まりました。現在ではルネッサンスギターと呼ばれています。
リュートは16世紀にはイタリアのルネサンス音楽においても重要な役割を果たし、多くの作曲家たちによって愛され演奏されました。
バロックギターの登場
【17世紀 バロック期(1600年頃~1750年頃)】
17世紀には、バロック音楽の時代が到来しました。バロック時代のリュートは、音域が拡大され、弦の数が10本以上になり、より大きく、音の豊かさや表現力が高まりました。より洗練されたデザインに進化しました。
小型で手頃なギターに人気が集まりました。この頃は復弦5コース9弦(低音のみ単弦)が多く、現在ではバロックギターと呼ばれています。
やがてピアノやヴァイオリンの発達にしたがい、音量面で負けてしまうリュート、ビウエラは、人気が落ちてきます。
バロックギターは、リュートと同じく、多くの弦を持っていましたが、その形状は現代のギターに似ていました。バロックギターは、リュートの後継として開発されたと考えられています。
バロックギターは、17世紀後半から18世紀前半にかけて、ヨーロッパ中で広く使用されていましたが、19世紀にはその地位を現代のギターに取って代わられました。
リュートの衰退
【18世紀 (1750年頃〜)】
18世紀以降は、リュートは次第に時代遅れの楽器となり、弦楽器としての役割が弱まっていきました。しかし、19世紀以降になってからは、リュートが再び注目されるようになり、古楽演奏家やコレクターたちによって演奏されるようになりました。
ギターラの登場
リュート、ビウエラに代わり、ほぼクラシックギターの原型となる、ギターラという楽器が誕生しました。ただし、まだ、弦は4本だったり5本だったりと定まっていませんでした。
クラシック・ギターの登場
【19世紀 (1800年頃〜)】
19世紀初頭に6本弦のギターが登場しギターの黄金期を迎えます。
現代のギターは、19世紀初頭にスペインで発明され、スペインギターとして知られるようになりました。スペインギターは、バロックギターの進化した形であり、現代のギターに非常に近いデザインを持っていました。ギターの改良が進み、弦の数が6本に増え、響板も大型化され、音量と音質が向上しました。
クラシック・ギターの完成
【19世紀後半】
19世紀後半、アントニオ・デ・トーレスによって、現在のクラシックギターの原型が完成されました。トーレスのギターは、コンサートホールでの演奏に耐えうる音量と表現力を持っていました。
フランシスコ・タルレガ、アンドレス・セゴビア、ナルシソ・イエペスなど、巨匠達によって、クラシックギターは世界中に広まりました。
アコースティック・ギター(スチール弦)(フォーク・ギター)の登場
【19世紀 (1833年)】
19世紀初頭のギターは、ガット弦を使用していました。しかし、弦が湿気や汗によって膨張して音が外れることが多かったため、改良が求められるようになりました。
最初のスチール弦ギターは、アメリカのクリスチャン・フレデリック・マーチンが1833年に製造したものだとされています。マーチンが使用したのは、軍事用に開発された鋼線で、この弦を使用することで、ギターの音が明瞭で高音域にも張りが出るようになりました。
当初は、クラシックギターやマンドリンの製造を手掛けていましたが、1850年代にはアコースティックギターの生産も開始しました。
スチール弦ギターは、徐々に人気を博するようになり、20世紀初頭には、ハワイアン・ギターとして知られる、スチール弦ギターのハワイアン・スタイルが登場しました。このスタイルでは、スライドバーを使用して弦を押さえ、スライドすることで音を出します。ハワイアン・スタイルは、ジャズやカントリーなど、多くの音楽ジャンルで使用されるようになりました。
マーチン社は、独自のブレーシング(内部の補強材)技術を開発し、アコースティックギターの音質を改善することに成功しました。また、1898年には、X字型のブレーシングを採用したDシリーズのギターを発表し、現在でもマーチン社の代表的なモデルとして愛されています。
20世紀に入ると、エレクトリックギターの登場や、世界恐慌などの影響でマーチン社は苦境に立たされましたが、第二次世界大戦後には、マーチン社のギターがアメリカのフォーク音楽ブームとともに再び注目を集めることになります。特に、1960年代には、ボブ・ディランやジョン・レノン、ポール・マッカートニーなど、多くのシンガーソングライターがマーチン社のギターを愛用し、その名声を高めました。
エレクトリック・ギターの発明
【20世紀 (1920年頃)】
20世紀に入ると、エレクトリックギターの発明がギターの進化を促しました。
1920年代には、弦を振動させるピックアップが開発され、エレクトリックギターの元となるアコースティックギターが登場しました。
1940年代には、レスポールやストラトキャスターなどの著名なエレクトリックギターが開発され、ロックやブルースなどの音楽ジャンルの発展に貢献しました。
現代のギターには、クラシックギターやエレクトリックギターのほかに、アコースティックギターやフラメンコギター、ジャズギターなど、様々な種類が存在しています。
また、近年では、電子機器の進化により、ギターの音を加工したり、新しい音色を創出することが可能になっています。


ギター上達の近道!専属インストラクターから習ってみよう!
ギターを独学で進める上でのデメリットは「常に自己判断」ということです。 また、「知識」のみが先行し、「経験値」が育ちにくいものです。 わからないことがあったらすぐに聞ける環境、次に自分がするべきことが見える環境、 それがプライベートレッスンです。 インストラクターとキャッチボールしながら前に進んでいきましょう。
